遠州森町の月花園

　毎年お誕生日のお祝いを『ミルフィーユ』でご注文下さる社長さんがいらっしゃいまして、社員の方々と共にこの日をお祝いされています。

今年もまたご注文を頂きました！
有り難うございます。


当店ではこのパイのお菓子『ミルフィーユ』は通常の仕込みとは真逆の《逆さ仕込み》という手法で作っています。

数年前のある時、日本でも有数のパティシエのY氏の講習を受ける機会が有って、そこでそのお話をお聞きして早速取り入れて今に至るのですが、普通は小麦粉生地でバター生地を包む方法ですが、バター生地で小麦粉生地を包む方法です。どういう違いがあるかというと、焼きちじみが少なく、サクサクの口当たりに仕上がるのが特徴ですって。問題は気温が大きくその作業に影響します。冬場の寒い時でしたらバターが溶けることは無いのですが、この頃の夏日の気温の時はバターが柔らかくなってもたもたしているとバターが溶けだしてきますので、やりにくいことといったら泣けてきそうです。冷蔵庫で休ませてはさっとパイ生地を伸ばしてまた冷蔵庫で寝かせる、その繰り返しを何度もしなければいけないのが手間っくいですね。

でも出来上がったパイのサクサク感を味わってもらう事を想像するとやはりこの逆さ仕込みが一番でしょうかね！？

　今日はちょっと不思議な事がありました。
ご注文の数と出来る数がぴったりという事はなくて大抵多めに仕込みます。『ミルフィーユ』は時間勝負のお菓子と自分では思っています。と言いますのは時間の経過と共にサンドしたクリームの水分を吸ってサクサク感が無くなっていきます。

『ミルフィーユ』好きなあの方が来てくれるといいな！と内々で話をしていたその時、その方に聞こえたのではと思えるように電話が掛かってきたんですよ！『今日『まろんぱい』はありますか？』と。たまたま『まろんぱい』（当店一番の銘菓です）は品切れになっていて『ミルフィーユ』がありますけど如何ですか？ってお尋ねしましたら残りを全部買って頂けることになりました。　不思議な事があるものだなあと今もそう思いながら今投稿しようとしています。